イチローといえば、勿論大リーガー・・・というのは日本人だけの常識。
それでは、スペインでイチローといえば・・・・?
 それは、ギターのイチローこと、バルセロナ在住30年の隠れもなき名クラシックギタリスト、
鈴木一郎さんを、土地っ子はすぐさま思い浮かべます。
 
 この3月26日、バルセロナで今年も国際ギターフェスティヴァルが華やかに開幕しました。
この珍しいギターだけの国際音楽祭は、今年で15回目を迎えます。
 毎年世界中から、クラシックギターやジャズギターなどの名手たちがバルセロナにかけつけ、
地元スペインのフラメンコギタリストたちと2ヶ月にわたって、市内の各所で熱演をくりひろげます。
 
 私が行った2002年には、あの名画「ブエナヴィスタソシャルクラブ」で一躍有名になった、
コンパイ・セグンド老とそのバンドが登録、満都の熱狂的喝采を浴びていました。しかも会場は
世界遺産に指定されたカタルーニャ音楽堂。バラの彫刻に包まれたすばらしい劇場なのです。
 
 あれは今からもう35年も昔のこと・・・  当時TBSラジオのディレクターだった私の前に、
ギターをかかえた地味な若者が飄然と訪ねてきました。
 私が始めた深夜の名物番組「パック・イン・ミュージック」の公開生放送で、リスナーの素人芸
を披露してもらう企画が実現し、彼にもギターでバッハを演奏してもらったところ、これが素晴らしい!
TBSホールのお客さんたちもシーンと静まり返ったほど。それが、まだ無名の鈴木イチローさんでした。
 
 彼はまもなくギター片手に、ギター王国のスペインへわたり、あの巨匠セゴビア氏に師事してギター
の腕をみがき、ついにはカルロス国王から叙勲されるほどのギターのマエストロになったのです。
いま銀座の山野楽器へいくと、イチローのCDが5〜6も並んでいます。
 
 54才を迎えたギターのイチローはいま、そのバルセロナ国際ギターフェスティヴァルの芸術監督と
して、今年もまた大任を果たすべく大忙しです。
 
 そのイチロー氏から、先日躍るような筆跡で、ファックスが届きました。
「バルセロナは今一番いい季節。ギターフェスティヴァル、今年も始まりました!初日は美人で
フラメンコの名手、エストレラ・モレンテさんの公演とあって、会場は熱気むんむん。
 今年は、パコ・デ・ルシアやジョン・ウイリアムス、ラリー・コリエル、それにグラミー賞に2度輝いた
トマテイートなど、名手がぞくぞく登場します。ぜひ来てください!」
 
 先ごろのマドリッドでの列車テロの影響が心配されるが、この5月には国際的な学術フォーラムも
開かれる予定。ガウディの名建築が見下ろし、おいしいタパス料理店が軒をならべる、いま西欧で
もっとも人気の高い古都バルセロナ。
 
 いまや春の風物詩にもなったギターフェスティヴァルに、あなたもいらっしゃいませんか?
ギターのイチローがご案内します。
 
                                  
会場となる、世界遺産のカタルーニャ音楽堂
レイモンドアマドール
自宅でくつろぐイチロー氏
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公演を終えて。
左から(故)コンパイ・セグンド氏、鈴木一郎氏、武本夫妻
鈴木一郎CD作品集
左:   ソル:「魔笛」の主題による序奏と変奏
中央: タンブーラン/マクサンス・ラリュー(fl)
右:   ペニー・レイン/レオ・ブローウェル(Gt)
日本旅行作家協会会員 武本宏一